前回、AIでショートアニメを作る準備として、絵コンテを作る過程を紹介しました。

「これでやっと動画が生成できる!」と思ったのもつかの間、想像していたものと違うものができ上がりました。カットごとにキャラクターにズレが生じる「シード値の固定がまったく効かない」問題。いきなり最初の壁にぶつかりました。
この記事でわかることは、こちらの3つです。
① AI動画でキャラクターが変わった理由
② 私が実際に試した改善方法
③ AIショートアニメを作ってみた感想
※ この記事は2026年6月時点の作業記録です
AIツールは進化が速いので、現在は画面や手順が変わっている部分があります
複数の動画をつなげる方法(コスト重視)
最初に試したのは、短い動画をカットごとに生成し、あとからCapCutでつなげる方法です。できるだけ生成コストを抑えながら作れないかと思い、まずはこちらから試してみました。
ChatGPTで作成した絵コンテを4つに分け、それぞれのイラストをトリミング。








カットした画像を使い、Genspark内のAI動画モデル Seedance v2 で1シーンずつ動画を生成しました。
完成した動画はこちら↓↓
動画を見ると、シーンが切り替わるたびにキャラクターの顔や髪型が変わっています。同じキャラクターを使っているつもりでも、カットごとに別人のようになってしまいました。
シード値を固定しても同じキャラクターにはならなかった
準備編で絵コンテを作ったときは、ChatGPTにシード値を固定するよう指示していました。実際、静止画の段階ではキャラクターの見た目が揃っていたので、そのまま動画にしても同じように統一できると思っていました。
ところが、動画にしてみると結果は違います。あとで調べてみると、シード値はそれだけでキャラクターを固定するものではなく、同じプロンプトや生成条件をそろえたときに、似た結果を再現しやすくするためのものでした。
動画ではカットごとに、正面で笑う、歩く、振り返るといった動きを指定するため、プロンプト自体が変わります。そのためシード値を固定していても、キャラクターの見た目まで同じになるとは限りませんでした。
以前LINEスタンプを作ったときは、8パターンを1回でまとめて生成したため、比較的同じ絵柄に揃いました。一方、動画は1カットずつ別々に生成するので、同じシード値固定でも条件が違っていました。


どうしたらいい?キャラクターをそろえるために試したこと
原因が分かったので、今度はキャラクターをできるだけ統一する方法をAIに聞いてみました。そこで出てきたのが、基準となる画像を用意し、プロンプト側でもキャラクターの特徴を固定する方法です。
基準画像を1枚作る
まず用意するのは、キャラクターの全身が分かる基準画像です。髪型や服装、体型などが確認できる画像を作り、動画を生成するときの参照画像として使います。このとき、最低でも正面と背面の2種類、欲をいえば側面やいろんな姿勢のパターンを用意しておくと良いそうです。
さっそく、絵コンテに登場していたキャラクターをもとに、ChatGPTで全身画像を追加作成しました。


プロンプトにも特徴を書く
参照画像だけでなく、プロンプトにも髪型や服装などの特徴を毎回入れる方法を試しました。画像だけに任せるのではなく、文章でも同じ設定を指定しておく形です。
私の場合は、基準画像を全カットで使いながら、キャラクター設定を書いた文章も毎回プロンプトに入れるようにしました。シード値だけに頼る方法から、参照画像とプロンプトの両方を使う方法へ変更です。
最大尺+延長機能を使う方法(滑らかさ重視)
対策を考えたものの、結局複数のカットをあとからつなぐ方法では、揃えるのが難しかった(私の知識不足)ため、次は動画の延長機能を使う方法に変更しました。最初はコストを抑えることを優先していましたが、ここからは動画のつながりとキャラクターの統一感を重視します。
基準画像とキャラクター設定を細かく書いたプロンプトの2つを用意した状態で、改めて動画を生成(15秒+延長5秒、同じくAI動画モデル Seedance v2 を使用)してみました。
完成した動画はこちら↓↓
最初に作った動画と比べると、キャラクターの統一感が出て、動きも自然になったと思います。もちろん完全に同じ見た目になるわけではありませんが、最初の方法より違和感がだいぶ減った気がします。
AI動画は一発ではなかなか決まらない
実際に作ってみると、ショート動画を1本作るだけでも何度も生成し直しました。部分的に気になるところがあると、そのたびに作り直してしまうため、確実にクレジットは減っていきます。
・・・気付けば追加課金コースでした(笑)
スマホゲームのガチャと似た心理がはたらき、「もう1回だけ…」が永遠に続きます。これだけは言いたい。
とにかく、引き際が肝心です!!!
今回やってみた範囲では、生成を始める前に基準画像やプロンプトをある程度準備しておいたほうが、やり直す回数を減らしやすいと感じました。ただ、それでも実際に動画にしてみないと分からない部分はあり、一発で完成させるのは難しかったです。
やってみた感想とまとめ
InstagramやTikTokには、自然に動くAI動画がたくさん投稿されています。これまでは単純に「すごいな」と思って見ているだけでした。でも、自分で実際に作ってみると、その裏では何度も試行錯誤していることがよく分かります。
プロのAI動画クリエイターさんは、これらを長尺で何本も作っているわけで…本当にすごいなと感心します。
それと、AI動画はボタンを押せば簡単に完成するものでもありませんでした。キャラクターの基準画像やプロンプトを準備して、生成した動画を確認しながら少しずつ調整を繰り返して、ようやく形になっていきます。
私は今のところ、一番安い課金プランの範囲内で楽しんでいるため、大量のクレジットを使って何度も生成することはできません。もう少し気軽に試せる価格帯になったり、少ないクレジットでも今以上のクオリティが出せるようになったりしたら、そのときはまたいろいろ試してみたいと思っています。

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